棚田も稲刈りが本格的に!
向津具半島に数多くある棚田。この地の風景をより美しくしている棚田の稲刈りがピークを迎えました。今年はお盆前からの長雨に続き、台風14号の日本列島上陸があって、晴れ間が少ない日が多く、田んぼを充分に乾かすことができないうちの稲刈りとなりました。
台風のあと、すこし倒伏した稲を刈り取り中の写真です。まだ水分の残った田んぼでの稲刈りは、コンバインにもほ場にも負担がかかりますが、稲穂の熟成具合から今が刈り取りに最適の時期のようです。
このコンバインは二条狩り。稲の株を二列ずつ刈り取って行きます。刈り取ったワラは寸断して田んぼにまいていき(写真右下)、モミだけをコンバインのタンクにためていきます。これをグレンタンクと言います。ほ場がぬかるんでいるため、慎重な作業をしているのがわかります。
グレンタンクが満杯になるとブザーが鳴ります。そうすると稲刈りをやめて、
①グレンタンクから、②オーガによって、軽トラに備え付けた、③簡易コンテナにモミを移します。
このあと、軽トラによってモミ乾燥機まで運びます。
昔ながらの「天日干し」をする農家も
今はほとんど見かけなくなった、稲たばを天日干しするためのハゼかけ。この地でもごくわずかな農家しか行っていません。天日干しで乾かした後、脱穀をしなければなりません。コンバインによる稲刈りと比べると、数多くの手間と労力を必要とする米づくりです。ただその労力は、さらなるお米のおいしさに結びつきます。
ハゼかけをするための、稲束たばを作るのがバインダー。稲を刈り取りながら一つ一つ束を作っていきます。写真でもわかるとおり歩行式です。コンバインが普及する前の時代の、刈り取り機です。これでも手刈りの時代から見ると、労力を軽減する画期的な機械でした。
稲刈りの時期、あぜ道には必ずと言っていいほど咲いている、ヒガンバナ。春と秋のお彼岸には必ず咲く、植物の不思議を感じさせる花です。
今年が豊作で、おいしいお米がたくさん収穫されることを祈るばかりです。