片田舎の独居老人です。若い頃から時代小説は、よく読んでいました。そして、30代の後半から吉川英治の長編小説の、虜になりました。宮本武蔵、三国志、私本太平記 (いずれも講談社文庫、全8巻)を読破しました。特に宮本武蔵には感銘受け、結末の「波に任せて、泳ぎ上手に…」で始まる文章は、今でも憶えています。物語を締めくくるには、最高の名文だと思います。それから30数年を経た今、本棚にはこの三作が鎮座していて、文庫本とはいえ、全8巻ずつですから一番目立ちます。ただ、今は読む気力も体力もなく、読破した記念物のような存在になりました。まさにツン読です。最近は新書をよく読みます。ジャンルは限られていて、時事、国際、歴史がほとんどです。それも、飛ばし読みをしたり、途中から読んだりが多くなりました。やはり、老人の読み方ですね。最後に感銘を受けた新書を2冊紹介します。藤原正彦著「国家の品格(新潮新書)」エマニュエル・トッド著「問題は英国ではない、EUなのだ(文春新書」。私にはそれぞれの内容が、日本の価値観、欧州の価値観を根底から覆すようなものに思われました。もちろん本棚にありますよ。こちらはツン読ではなく、読み返すこともあります。言い訳かな?