古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

向津具半島は収穫のピーク!稲刈りに続き脱穀する農家も。

天日干しした稲を脱穀

9月21日に投稿した記事のとおり、向津具半島はコンバインによる稲刈りがピークを迎えていますが、天日干しした稲を脱穀する農家もわずかながらあります。きょうは谷河内の堤(たにごうちのつつみ)付近で、この作業に励む農家をご紹介します。

天日干しした稲を、男性がハーベスター脱穀している写真です。ハーベスターとは自走式の脱穀機のこと。自走式ですからハゼかけした稲のそばまで機械を移動できますが、脱穀機への導入は手作業で行います。

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男性はかなりの高齢者です。それでも重労働を淡々と、こなしています。

この農家では、男性が脱穀機を扱い、女性が稲束をセットする役目に当たっていました。脱穀機の足元にキャタピラーが見えますね。これで自走式であることがわかります。

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モミは右のモミ袋に取り込まれます。

男性一名、女性三名の家族が作業にいそしんでいました。うしろに谷河内の堤が見えます。手前にはハゼかけした稲があります。作業はまだまだこれからです。

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谷河内の堤は向津具半島最大のため池で、本郷平野に続いています。

こちらは脱穀したあとの、ワラ束。昔はこのワラから、縄、莚(むしろ)、菰(こも)、米俵などを作っていました。この農家は何に使うのでしょうか?

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昔の農家は、ワラ一本までも無駄にしない生活をしていました。

最後に最新鋭のコンバインの稲刈り風景をご紹介します。この機種は三条刈り。刈り取った稲は細断して田んぼにまいていき、モミだけをタンクに取り込んでいきます。脱穀機の作業と比べると、稲作も合理化が進み、労働も格段に軽減されました。それでも昔ながらの手間暇をかけての米づくりに、精を出す農家があることには感謝すべきでしょうね。

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このほ場は、本郷平野の中にあり大型コンバインが充分に能力を発揮できる場所です。

向津具地区の稲作農家には、若い後継者が育っています。これからも美味しいお米を食卓に届けてほしいですね。