古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

向津具半島の平家伝説。もう一つの五輪塔。

白木地区にも五輪塔が。

前回、11月6日の記事で油谷島地区と本郷平野の五輪塔を紹介しましたが、向津具半島の入り口に近い白木地区にも五輪塔がありました。しかも県道357線沿いで、昔からの街道の傍らです。地図上ではパタ屋から西へ約100m、県道の南側そばの畑にありました。平家の落武者の墓が、なぜこのような人目に付きやすいところに建てられたのかはわかりませんが、向津具半島の平家伝説の締めくくりとして、ご紹介します。

この墓は、平信清(たいらののぶきよ)の墓と伝えられています。五輪塔は二基あったようですが、本来の姿を完全にはとどめていないようです。

f:id:cocoyatourism:20211115184805j:plain

この墓も、つる草に覆われていました。手入れをしたあとの姿です。

五輪塔付近からの、油谷湾の眺めです。ここも油谷島地区の墓と同じように、棚田の先に油谷湾のおだやかな風景が広がっています。

f:id:cocoyatourism:20211115184822j:plain

対岸は下関市豊北町になります。

今回で、平家一族の墓と思われるものの調査はひと段落しました。あと少し、確認できなかった五輪塔がありますが、とりあえずは終了とします。ただ、いずれも800年の歴史を持つ貴重な遺産です。今後も新発見などがあれば、紹介していきたいと思います。