古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

向津具半島の五輪塔巡り、その締めくくりに。

シンボルツリーは守護神木。

「むかつく産直市ここや」のシンボルツリー、巨大な椎の老木。実はこの木の株元に五輪塔が鎮座しています。筆者の住み家の真上にあり、我が家の守り神でもある椎の木。
この存在が、向津具半島五輪塔調査を思いつかせるきっかけになりました。
このシンボルツリーは、久原漁港から西へ200m県道357線沿いにあります。

県道357線右側がむかつく産直市ここや、左手上にシンボルツリーがみえます。

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県道の先が油谷島方向です。。

今まで、数回にわたってお伝えしてきたここやのガーデニングは、この御神木の真下で行っています。現在はヒマワリが咲きそろっています。

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ブルーシートで覆った部分には、春咲きの花を植えています。

巨大な椎の古木、その大木の株元に五輪塔があります。元々は五輪塔が整然と造られた場所に、椎の木が育って塔を押しのけるような状態になり、今の姿になったと思われます。

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株元は最近まで竹やぶになっていました。

この墓は誰のものとの記述も言い伝えもなく、今では無名になっています。ただ筆者が子供の頃には大人たちから、「この墓は平家の落武者の墓だから決して粗末に扱うな」と教えられてきました。
もしかすると源平の時代より後世のものかもしれません。無名である以上平家一族のものとも、あるいはそうではないとも断定することはできません。
ただ筆者の自宅のすぐそばにあって、子供時代の記憶に強く残っている存在です。数年前に帰郷してこの墓地が荒れ果てていることを知り、向津具半島の他地域も同じような状態だとわかりました。これが今回の五輪塔調査を始めるきっかけになりました。

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本来の姿をしている塔は一つだけになっています。

五輪塔は久原漁港を見下ろし、油谷湾を臨む位置にあります。我が家の守り神でもあります。

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真下にガーデニング中の花壇があり、その下の赤瓦の家が筆者宅です。

向津具半島の平家伝説。調べればまだ色々なことが分かってくるかもしれません。今回はその締めくくりに、調査の原点について紹介しました。