向津具半島の入り口。こんなところに、麻羅観音が!
地元の人でも高齢者だけが知っている、ほとんど無名の摩羅観音。
山口県長門市油谷後畑上小田(お食事処「草々」から北へ800mの地点)。県道66号線と県道356号線の分岐点。そこから南西に徒歩で200m下った海岸に、マラ観音がひっそりと鎮座しています。ここの地名は赤崎と言います。地元でも50代以下の人はほとんど知りません。
上小田の分岐点です。向津具半島側から撮影しました。地図とは反対方向になります。
海岸までの通路は、何箇所も雑草に覆われています。マラ観音までたどりつくには、それなりの装備がいります。
分岐点から徒歩で200m下ると、砂浜にたどり着きます。写真中央に見える岩場の奥にマラ観音はあります。
たどり着きました。マラ観音です。
観音様は三体あります。いずれもこの海岸にあった自然石を、地元の人たちが祀ったものと思われます。
マラ観音付近の磯には、写真のように丸くなった石が多く見られます。荒波にもまれてこすれあった石が研磨されたのでしょう。その中から形の良いものを選び出して観音様として、祀ったと思われます。
観音様付近から、今来た道を振り返って見ました。ほんの小さな浜辺です。でもそれだけに不思議な魅力があり、パワースポットと言っていい場所です。
この浜辺には廃船らしきものが一艘ありました。県道からの通路も、藪におおわれ始めており、もはや誰も管理していないようです。せっかくのパワースポットです。少しでも維持管理をしてほしいものです。
この場所も、向津具半島の五輪塔と同じく自然の中にうずもれようとしています。これをなんとかくい止め、後世に伝えていきたいものです。