古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

有害鳥獣の被害が深刻な山口県北西部。その駆除に奮闘する、猟友会の皆さん。

野猿を発見。撮影に成功。

下関市豊北町の山間地を、車で移動中に、野猿を発見しました。慌てて車を停めて、夢中でシャッターを押しました。野猿は動きが早く、カメラなどを向けると即座に逃げて行きます。今回は何とか撮影に成功しました。

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写真左手は山林になっています。そこへ逃げ込みました。

もう一枚は、ガードレール下を逃げて行く野猿です。こちらの写真も、やっとのことで撮影したもので、少し不鮮明なものになりました。

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先の写真とは別のサルです。

おそらく日本全国の中山間地域では、農産物の有害鳥獣による被害に悩んでいることと思います。山口県北西部も同様で、「下関市豊北町、や長門市全域」では、サル、イノシシ、シカ、そしてカラスによる農産物の被害は深刻なものがあります。
次の写真は、その有害鳥獣駆除に奮闘する猟友会の皆さんが、「鹿狩り」のために集合した時に、撮影させていただいたものです。先の写真のサルとは無関係です。場所は下関市豊北町。散弾銃で、狩猟を行います。成果を期待し、無事故で帰還されることを祈りました。

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15人ほどのハンターが揃いました。なかなかの壮観です。

鹿狩りや、猪狩りに欠かせないのが猟犬。写真では4頭の猟犬が出番を待っています。

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犬の首に付いている黒い物は、GPSです。この装置のおかげで、放たれた犬の所在地は正確にわかります。

有害鳥獣対策には、狩猟による駆除に対して、防御する方法もあります。農作物のほ場を、背の高い金網フェンスで囲んで、有害獣の侵入を防ぐやり方です。
この金網柵は全国で設置されているようですが、長門市下関市でも大面積のほ場に、よく設置されています。高さは2mほどで、鋼材の支柱が同じ間隔で打ち込まれており、丈夫な構造になっています。少々の災害や、有害獣の力には充分耐えられます。

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大面積のほ場では、このフェンスは十数キロにおよぶ場所もあります。

金網柵は有害獣対策として、大きな成果をあげています。ただし、農業者の普段からの管理、メンテナンスが適切に行われていないと万全な効果は出てきません。特に夏の草刈りなどは大きな労力を必要とします。おいしい農作物を、作り育ててくれる農家の皆さんへの、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

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この圃場は稲刈り後のすきこみも終わり、あとはフェンス下の草刈りを行えば、今年の作業はひと段落です。

現代農業は、重労働を必要とした時代と比べて、はるかに楽になりました。科学の進歩の賜物と言っていいでしょう。その反面で後継者不足や、人口減少による人手不足、そして有害鳥獣の被害に悩まされるようになりました。食糧不足の不安がつきまとう時代でもあります。農業者とそれを支援する人たちの活動が、今後も続けられそして発展していくように願っています。