古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

昔の米作りは大変だった②

昔の農作業の貴重な写真を、追加発見しました。

前回の記事には2枚の農作業のイラストを挿入しましたが、その作業の実写版を入手しました。改めて、昔の米作りが大変だったのが、理解できる写真です。まずは前回の記事をご覧ください。

cocoyatourism.hatenablog.com

唐鋤(からすき)を牛にひかせて、田んぼのすき起こし。

これは向津具半島での、田んぼのすき起こしの写真です。映像がすべてを説明してくれます。昭和30年代(1960年頃)までは、動力式の耕運機などなかった時代です、この 方法に頼るしかなかったのです。

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この写真では、力の強いオス牛が牽引しています。

棚田には、幅の狭い部分もかなり多い。

向津具半島には棚田が多いため、田植え機の普及は、他の地域と比べてすこし遅れました。左側の田んぼの狭さがわかりますね。田植え機を引き込むだけで一苦労しそうです。3人の女性が、「田植え定規」を使っています。まだ植え付けられていない部分に、黒い点々のように見えるのは、「苗のたば」です。片手に無理なく持てるような大きさにした「たば」を、先に田んぼに投げ込んでおくことで、作業の効率を高めるためになされた、事前の作業の結果です。

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田植え機が普及するまでは、田植えは、女性が主力の仕事でした。

 現代の田植えは、農機具、農業技術の発達により重労働からは、かなり解放されました。先人たちから続く、絶え間ない技術革新の成果だと言えますね。