最果ての地ではなかった!これだけの神社があるとは。
向津具半島の広さは、最長地点でも、東西に15km、南北に9km。そして人口が最盛期でも5,000人未満。この規模の地域に数百年前から、八つの神社が存在し、それぞれに氏神様が祀られていたのです。現代では最果ての地に思われがちですが、前回の記事と併せて見ると、古代から続く歴史と文化を持っていた土地であることがわかります。地図上に示した番号順に(所在地も地図のとおり)、神社を紹介します。尚、掲載した地図は旧油谷町制作の新油谷町史から引用しました。
まず長い歴史と、多くの氏子を持つふたつの神社から。
①「向津具八幡宮」当地で最も氏子数の多い神社で、大浦地区の漁業者が多数含まれます。社殿も威厳のある造作です。
②「日吉神社」こちらは川尻地区の漁業者が氏子の多数を占める神社です。捕鯨で栄えた時代の面影をとどめた立派な造りです。
続けて、地域住民によって維持管理されている4社を紹介します。
③「御崎(岬)神社」 川尻岬のそばにあり、日本海を行き来する船舶の安全を祈願して、建立されたようです。
④「亀山神社(天神様)」 菅原道真を祀っていることから、地元では天神様と呼ばれています。
⑤「大避神社」 久津漁港内にあります。漁業者が大漁と安全航海を祈願する神社です。
⑥「明神社または大社神社」 向津具半島でも一番西の、油谷島にある、小さな神社です。
続けて、お隣の角山地区の神社も紹介します。
➆多賀神社」向津具半島のお隣の小田(おだ)地区の氏神様です。
⑧「日吉神社」オガタマノキ巨樹群が鎮守の森を形成しており、県の天然記念物に指定されています。(川尻地区の日吉神社とは関連性はありません)
①の向津具八幡宮は、300年以上の歴史を持つと言われています。現在は、人口減少の激しい土地ですが、すべての神社が維持管理がきちんと行われて、後世まで存続してほしいものです。