古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

入江の奥にて、個性的な姿をみせる久津漁港

自然の恵み「三方を山に囲まれたこと」が良港を造りあげた。

油谷中学校入り口から県道357線を西へ4km、ここに久津(くず)漁港があります。地図を拡大して見ると、この漁港が入江になっていることがわかります。しかも三方を山に囲まれていることから波浪や、風雨もしのぎやすく、まさに天然の良港と言えます。

自然の造形は人工物をも取り込んでおだやかな風景を造りあげた。

写真は漁港西側の急斜面から撮影したものです。漁港東側の岸壁の後ろに山肌が迫っているのがわかりますね。右手が漁港入り口で、そこから漁港奥に向かって3本の防波堤が作られていますが、港の規模がさほど大きくないため自然と人工物が調和して、おだやかなイメージになっていますね。

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撮影地点のすぐ下は岸壁。急斜面が海に落ち込んでいます。

どの地点から見ても背後には山が。

次は漁港のいちばん奥の写真です。ここも北側に山がそびえています。つまり、この地には平地がほとんどなく、農地に乏しいため山のかなり上まで棚田が作られています。昔から漁業者と農業者が、協力し合って少ない土地を有効に活用して来たことがわかります。

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この位置からでも後ろの山が急斜面であることがわかりますね。

漁港の背後、北側の山頂からの漁港の眺め。

のどかで、おだやかな表情をした漁港であることがわかる映像です。晴れた日、曇った日、雨の日、海の色はそれぞれに変化し、趣のある風景を見せてくれます。

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写真前方が油谷湾。はるか先の対岸は角島です。

漁港としては理想的なイメージがありますが、ここも過疎化による後継者不足に悩まされています。それでも漁業者はそれぞれの手法で、着実な経営を続けています。次回はこの漁港の内部を紹介します。