古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

向津具半島の端っこで、島と呼ばれるけど島じゃない!油谷島地区

大浦漁港の先は油谷島地区

向津具半島の端っこはさらに半島が連なった形になっています。この地域は昔から「油谷島」と呼ばれ本州と陸続きで、島ではないのにこの名前がついています。車で半島内を一周しても8kmの広さしかありませんが、ちゃんとした地域社会もあり、文化も持っています。

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油谷島の地図

油谷島の住民は大半が農家。農業の傍らで漁業を営む人もいる。

この地区の総人口は現在50人。最盛期には200人近い人口がありましたが、ここも過疎化が進み高齢者がほとんどになりました。しかしながら現在も稲作に励む農家、半農半漁で生活する人もいて、それぞれに営みはあります。今回は道すがらに散策するかのようにして、目に付く風景を取り上げました。まずは油谷島全域の写真をご覧ください。

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左端に小さく三角形に突き出しているのが俵島。右側に細く見えるのが大浦漁港

油谷島入り口にある造船所。大浦漁港の漁船はここで多く造られました。

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現在修理船が引き上げられています。

造船所から1km行くと、結構広さを持つ棚田が見えて来ます。今年も米作りが始動しました。耕された田んぼが見られます。

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狭い土地を有効に活用した棚田

さらに2km先の、集落の中心地にある神社。かなりの年代を経過していることがわかる姿です。昔からこの神社で豊作祈願、収穫祭、そして初詣でも行われて来ました。

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大社神社

さらに2km足らず行くと、向津具小学校油谷島分校の跡地にたどり着きます。ここも先に紹介した久原分校と同じく小学3年生までが通学しました。ここから小学校本校までは5kmの道のりがあります。

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この分校跡には記念碑的なものは残されていません。

分校跡地のすぐ先、油谷島地区を東から西の端へ移動した地点。行き着いたのは、俵島を見下ろす場所。ここが本州の最!西北端です。

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俵のような形をしていることからこの名が付きました。はるか先に見えるのは角島です。

向津具半島には美しい自然の姿が多々ありますが、この俵島は特に美観を持っており見飽きることがありません。次回はこの島をご案内します。