古狐は最果てに居り候

日本の山口県長門市油谷にある向津具産直市「ここや」です。向津具と書いて「むかつく」と読みます。この地は本州の西北端にあり、美しい自然と古代からの伝説が溢れる見どころ満載の場所です。「ここや」は地元の農産物や海産物を販売しながら、向津具の観光案内も行っています。

向津具半島の歴史は、弥生時代に始まる。

青銅剣は明治34年(1901年)に発見された。 向津具半島、この地に一か所だけある「本郷平野」の東端に、安佐(あんさ)地区があります。ここの王屋敷跡と呼ばれる場所から、明治34年に弥生時代の青銅剣が発見されました。 後に、吉野ケ里遺跡 で同形の剣が出…

大浦水上飛行機基地の事実。新発見!

85歳の男性の記憶は正確なものだった! 6月25日の記事に、大浦水上飛行機基地の竣工式は昭和20年に行われたのではないか?と書きましたが、当時を知る男性は「飛行機はもっと前から飛んでいた」と話してくれたことも書きました。この男性の話が、確かなもの…

我が家の庭からの、油谷湾の眺めは絶景だ!

[http://blog.hatena.ne.jp/-/odai/26006613550729395:title=お題「我が家のここが好き」 好きと言っても、家そのものではありませんよ。 本州最西北端、に位置する向津具半島。半島の南側には油谷湾が広がります。我が家はその海岸沿いの、すこし高台にあり…

昔の米作りは大変だった②

昔の農作業の貴重な写真を、追加発見しました。 前回の記事には2枚の農作業のイラストを挿入しましたが、その作業の実写版を入手しました。改めて、昔の米作りが大変だったのが、理解できる写真です。まずは前回の記事をご覧ください。 cocoyatourism.hatena…

片田舎の独居老人のガーデニング④

花の品種を選ぶのも、ひとつの楽しみ。 ガーデニング、いよいよ熱が入ってきました。どの花を植えようかと、あれこれ考えた末に、今日は上段の2画にポーチュラカ、サンパラソル、カンナを定植しました。当地では、夕方から雨の予報が出ていましたので、それ…

若い頃はよく小説を読んだ。今は読まずに、ツン読(積んどく)だ。

お題「我が家の本棚」 文庫本と新書がほとんどです。 片田舎の独居老人です。若い頃から時代小説は、よく読んでいました。そして、30代の後半から吉川英治の長編小説の、虜になりました。宮本武蔵、三国志、私本太平記 (いずれも講談社文庫、全8巻)を読破…

油谷湾では、連絡船が運航されていた!

連絡船が、一番大事な 交通機関だった。 今から40年ほど前までは、「大浦、久津港」から対岸の粟野まで、油谷湾を縦断する航路で「渡海船(とかいせん)」が運行されていました(とかいせんとは向津具での連絡船の呼び方)。向津具半島西部の人々には、山陰…

昭和初期、画期的な農機具が発明された!

それは、足踏み式縄ない機。 大正時代末期(1925年頃)まで、農家ではわら縄を、自分自身の手作業で作っていました。縄をなう、と簡単に言いますが、芯になる稲わらにヨリをかけながら、縄をなう作業は熟練を要するもので、そのうえ均一な製品を素早く作るの…

片田舎の独居老人のガーデニング③

ガーデニングは順調に進んでいます。 ガーデニングについて投稿し始めて、今回が3回目になります。今日は苗の定植を行いました。まだ防草シートの一角だけですが、順調に作業できました。左からミニバラ3列、ゼラニウム2列を定植しましたが、ヒマワリは一年…

戦時中、飛行場竣工式にて、毅然とした婦人たちの姿。

大浦水上飛行機基地の場所は? 向津具半島にある大浦漁港の西端から、さらに800m西に行ったところに、太平洋戦争末期に造られた、「水上飛行機基地」の跡があります。 当時を知る男性の談話。 現在85歳で、大浦漁港から3km東の地区に住む、男性の話です。…

片田舎の独居老人のガーデニング

ガーデニングの準備は整った。 先日投稿の記事に、ここに100万円があれば苗木と球根を買い付けると書きましたが、今回はその続編です。写真のとおり、縦横3m四方の少し傾斜した土地に、防草シートを貼っています。ミニバラをほんの少し、定植していますが、…

我が家の愛猫は、かまってちゃん!

かまってを庭先でされてはね。 片田舎に住む独居老人です。我が家の愛猫は、メスのクロネコ。おとなしくて人懐っこいのはいいのですが?一つ悩みの種があります。私が庭先で農作業をしている時でも、かまってのポーズをとること。築後40年を過ぎた家の庭先で…

すぐさま、花の苗木と球根を買いに走る。

今週のお題「100万円あったら」 片田舎に住む独居老人です。数年前まで切花栽培をやっていました。すでに荒れ始めた農地を見るたびに、心を痛めていました。今年の春先に、せめて自宅周りの畑だけでもきれいにしよう、と思い立ちガーデニングに取り掛かりま…

昔の米作りは大変だった。その中で、牛は大事な労働力であった。

蓑笠(みのかさ)姿の貴重な写真 戦前(1940年)ごろまで、日本の農民は、労働のほとんどを人力で行っていました。雨よけの衣類などはなく、すべて手作りの、蓑(みの)笠(かさ)などを身に付けて農作業をしました。蓑はワラやカヤ製、笠は竹ひごを編んだも…

同じ油谷町内に隣り合わせの、ふたつの日吉神社

ふたつの日吉神社の所在地は? ふたつの神社が、同じ町内にあると言っても、市町村合併の前の油谷(ゆや)町でのことです。 現在の所在地名は①長門市油谷向津具(ゆやむかつく)と、②油谷角山(ゆやかどやま)【向津具半島の東隣】となっています。位置は地図…

消えていったエンコ伝説。日本が経済成長するとともに。

エンコって何。 まず、先に猿猴(えんこう)について。中国、四国地方に民話として伝わる、カッパの妖怪のことで、全身毛むくじゃらで、ひとを沼や川あるいは海に引きずり込んだとされています。向津具半島では「エンコ」と言います。猿猴のことを、もっと詳し…

特技はネズミの捕獲と紹介したら、すぐに実行した我が家のクロネコ。

昨日、スマホを操作していると、洗面所で大きな物音が発生。あわてて見に行くと愛猫がネズミを捕まえようとしているところ。運よく?スマホを握っていたのであわててシャッターを押しました。画像は不鮮明ですが、かえってこのくらのほうがいいかな?スプレ…

おとなしくて、人懐っこいけど、敏捷なクロネコです。

片田舎に住む、独居老人です。昨年10月、我が家に黒いメス猫がやってきました。赤い首輪がついています。迷い猫だとわかったので、飼い主が見つかるまでと思って飼っていました。ところが、今日までの8ヶ月間我が家に居着いてしまい、私の大事なパートナーに…

キツネに化かされて、走らされた20km!

化かされた人は、向津具半島を走って横断した キツネに化かされて、幻影を見たり、奇行に走らされたという話は日本全国にありますが、向津具半島にもいくつかの伝説が残っています。今回は向津具らしく、川尻のクジラが絡んだお話を紹介します。この地にして…

ここにもあった巨人伝説!見島へ、ひとまたぎ。

向津具半島の巨人伝説 日本中にある巨人伝説。有名なのは「だいだらぼっち」ですが」向津具半島にもこれに似た伝説があります。ただし、この地では巨人と書いて「おおひと」と読みます。場所は川尻岬の近く、地元ではこの付近を、おおひとと呼んでいます。地…

幕末の国の守りぞ郷勇隊

幕末の向津具半島には国境警備隊があった! 幕末に黒船が来航し、日本中が騒然としていた時、長州藩(山口県)では武士だけでなく、百姓、町人も国境警備に当たりました。地図で見る通り、国境に近い本州の西北端に位置する向津具半島の泊(とまり)台場には…

その松の大木は、一夜にして姿を変えた。

向津具半島にある一夜松伝説 向津具半島には神社が三つあります。向津具八幡宮、日吉神社、そして亀山神社です。おもしろいのは八幡宮と亀山神社が一本の道路上にあり、500mの距離を置いて向かい合って鎮座していることです。今回の話題、「一夜松伝説」は…

雨の日は草刈りができない!

今週のお題「雨の日の過ごし方」 片田舎に住む独居老人です。梅雨入り後は畑やあぜ道の雑草がグングン伸びていきます。晴れた日に草刈りをしても、一週間もすればほとんど元の木阿弥状態。雨の日は農機具の手入れや、あばら家の補修、などを行います。作業中…

川尻漁港の捕鯨の歴史は江戸時代、元禄11年に始まる。

魚種はマッコウクジラ。 向津具半島で唯一、日本海に面した川尻漁港。この漁港の最大の特徴は、捕鯨がおこなわれていたこと。その歴史は古く江戸時代、元禄11年(1699年)に始まり、明治42年(1910年)まで続けられたと記録書にあります。また捕獲されたのは…

時機到来!夏の風物詩のひとつ、川尻漁港のイカ釣り漁。

夏場の魚種は剣先イカ 向津具半島の日本海側に位置する川尻漁港。これから夏にむかって始まったイカの一本釣り。漁場は漁港に近い日本海。この漁港には10隻の一本釣り漁を行う漁船があります。夏場は剣先イカ、冬場はブリの一本釣りを行ないます。漁船の規模…

向津具半島にただひとつ、日本海を望む川尻漁港。

向津具半島には四つの漁港がありますが、久原、久津、大浦の三漁港が油谷湾内にあるのに対して、この川尻漁港は日本海に面した位置にあります。 まずは現在の、防波堤が完備された漁港の航空写真をご覧ください。防波堤が南北に伸びて、日本海の荒波を防ぐよ…

エンコ伝説は、口裂け女の噂話のように広がった。

油谷角山 (かどやま)に伝わるエンコ伝説 向津具半島を含む、長門市油谷にはいくつものエンコ伝説があります。話の内容はほとんどが、地元にいるエンコを地元民がやっつけるものです。ご当地で起こった事件という設定が、以前はやった「口裂け女の噂」にそ…

少し不気味だけど、おかしさもある、向津具半島の「エンコ」伝説

「エンコ」って何? 中国、四国地方には古くから猿猴(えんこう)と呼ばれる妖怪の伝説がありました。この妖怪の呼び名が、向津具地方ではえんこうから「エンコ」に変わって民話として残りました。名は変わっても、その内容は他の地域と、まったくと言ってい…

向津具半島沖合の手長島。松の木が植えられていた。

植林の歴史は江戸時代に遡る。 向津具半島の入口付近の沖合1kmにある手長島。車で走ると海上にポツリと浮かんでいる感じに見えるので、油谷湾のアクセントになっています。この島は江戸時代から松の木が植えられていたとの記録があったそうです。正確なこ…

久原漁港にある小島。なぜ女郎島と呼ばれたか?

女郎島にはふたつの伝説が 向津具半島の入り口から2km、この地にある久原漁港の今から60数年前の貴重な写真です。 久原漁港の詳細に関しては以下の記事を読んでくださいね。 cocoyatourism.hatenablog.com 漁港入り口にあるのが、女郎島。現在の姿と比べる…